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無意識と意識の狭間リターンズ

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2012年 02月 13日

分身

北海道の大学1年生鞠子と東京の大学3年生双葉、二人の1人称で、それぞれのストーリーが交互に展開される。鞠子とうり二つの双葉が母親の反対にあいながらもテレビ番組に出演することから事態が動き始める。二人の出生の秘密と、その裏にうごめく黒幕とは。

東野圭吾はまだそれほど読んだわけではなく、何から手を出していいかわからない状況で、とりあえず図書館で目についたので借りてみた。

二人がそれぞれ出生の秘密を探っていく中で鞠子が東京へ、双葉が北海道へとすれ違い、ともに未知の土地での捜査をすすめる。両方に捜査を手伝ってくれる人物が登場するが、どちらも思惑がある。

<以下ネタバレ警報>
徐々に謎は解かれていくわけだが、つまりは二人はある女性のクローンであるということ。こっち方面は専門外だが羊のドリーってことか。問題はなぜ二人のはそれぞれ別の女性から出産され育てられたのか。今になって双葉の母が殺され、二人を拉致しようとする連中が現れたのかということになるのだろう。

序盤から中盤にかけて、鞠子は父親の、双葉は母親のわずかな情報をかろうじてたどっていくあたりはついつい引き込まれて面白かった。終盤にかけては一気に謎解きが進み、最後も消化不良な終わり方だった。あの終わり方には賛否あろうかと思う。

分身 (集英社文庫)

東野 圭吾 / 集英社

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by kfuk | 2012-02-13 17:44 | BOOK


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